みなさんこんにちは、YFPクレア渋谷オフィス 税理士の佐藤です。

動物病院経営の創業期の悩みは、最初はお金の問題に始まり、徐々に人材の問題に移行していきます。

成長期はどうしても先行投資になる

創業から数年間におけるスタッフの雇用について、

来院数が増え忙しくなる ➡️ 現状の人員数では足りなそうと判断 ➡️ 人を募集する ➡️ 採用して落ち着く ➡️ \(^o^)/

なんてイメージを持っている開業前の先生は多いと思います。
実際は、

来院数が増えて忙しくなる ➡️ 現スタッフ忙しくパニック ➡️ クレーム続出 ➡️ 人を募集するも応募なし。応募があっても望むような人材がこない ➡️ 現スタッフ疲弊&離職 ➡️ 評判とリピート率下降 ➡️ 来院が減って落ち着く ➡️ …(´・ω・`)

こうなるリスクが結構高めです。

なので、向こう半年~1年くらいの売上予想ないしは目標に合わせて、人員は確保する必要があります。
成長著しい創業~5年目くらいまでは、人材の獲得はどうしても先行投資型になります。
採用してしまったら、簡単に解雇は出来ませんので、頑張って売上を伸ばしていくほかありません。
ご自身の取り分(利益)を減らして、予想や目標の売上を見込んで固定費を作ってしまうのですから、慎重な判断が必要です。また、相応の覚悟も必要です。

※こういったリスクを避ける目的で、最近、SNS等で、「人を雇用しないで外注(業務委託)にしよう」といったお話が盛んですが、これについては、かなり注意が必要です。これは別機会に書きます。

経営課題のメインは、資金繰りから人材関連に移行する

動物病院で資金繰りが悩みになるのは、創業から2年目くらいまでです。
もともと現金化の早いビジネスモデルなので、カルテ数がある程度確保出来ると、お金の悩みは、消えないまでもかなり小さくなります。

ここ10年くらいの動物病院の開業をみていると、開業から5年くらいの期間に、売上がグンッと伸びる時期があります。
それが2年目なのか5年目なのか、その時期がどのくらい続くのかはそれぞれですが、診療報酬が、前年比150%といった数値になることも珍しくありません。
ここが、経営課題が資金繰りから人材関連に移行するタイミングです。

前年比150%の売上は、多くの業種で人事崩壊リスクが発生する数値です。

要するに、とんでもなく忙しくなるわけですので、事故が起こりやすくなりますし、スタッフのストレスも膨らみます。

院長先生は、ご自身の医院が認知され、自身の収入が大きくなっていくのですから、嬉しい悲鳴ですが、スタッフさん達からは本当の悲鳴があがります(笑)。
上述したような、売上の伸びに先行した採用が出来れば良いのですが、実際はそううまくいかないものです。

忙しくなったのに、自分の給与はほとんど増えないので致し方ない面もあります。
ただし、ここで安易な昇給や賞与を与えることは、後々先生ご自身の首を締めますので、オススメしません。

このタイミングで、退職者が出たり、最悪の場合大量同時退職が起こることもあります。
院長先生の踏ん張りどころです(でも、まあ大変ですけど大丈夫です)。

で、どうしたらこの事態を防げるのか。
すみません、わかりません(笑)
わからないというか、これさえしておけばOK!といった処方箋は知りません。

しかしながら、こうすれば離職者は減るのでは?といった仮説や、離職者の少ない医院の特徴は言えます。
これは、また別の機会にお話します。

お楽しみに~~

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投稿者プロフィール

佐藤
佐藤
税理士 
税理士法人YFPクレア渋谷オフィス オフィス長

1979年埼玉県生まれ。
獨協大学 法学部卒
2008年株式会社YFP総合会計入社(2009年税理士法人YFPクレアへ転籍)
入社以来、多くのスタートアップ企業の創業に携る。
得意分野は金融機関対策、事業計画、事業承継。